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われも湖の子

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Entry#6

知恵と工夫で快適な暮らしを提案する「雲客庵」(うんかくあん)

鞍貫 清子さん(くらぬききよこ)

「雲客庵」という風流な名前のサロンを主宰する鞍貫清子さん。「雲客庵」という粋な名前は一体どこから?私の最初の疑問だった。雲客庵の敷地には文庫蔵、数寄屋造りの家屋、手入れの行き届いた庭には季節の樹木。名前負けしていない築100年の重厚な佇まいだ。実は「雲客」はお酒の銘柄で、昭和43年くらいまで大津の長等二丁目で看板を上げていたご実家、岸本酒造の主力銘柄だそうだ。
「大阪空襲で酒蔵が焼け、琵琶湖の豊富な碧水を求めて終戦後に酒蔵を大津百町に移したのです」とご本人がルーツを語ってくれた。
清子さんは大津の水で育った生粋の大津っ子。ご結婚後、3回の引っ越しを経て約10年前に実家で暮らし始めた。考えも違えば暮らし方も違う三世代5人とペットとの暮らしの中で、折り合いをつけながら暮らしを整えてきたという。二人のお子さんを育てながらも不動産・建築業界で約20年勤務した清子さん。宅建にとどまらず、インテリアコーディネーターや福祉住環境関連コーディネーターなど、その後も興味の赴くままにさまざまな資格を取得する。どれも暮らしを快適にするノウハウや知恵を伝授する現在の活動につながっているようだ。
以前、私も参加させてもらった「おちょこ苔玉講習会」で使われたのは、なんと岸本酒造時代の利き酒の小粋なおちょこである。この時のアスパラの苔玉は今もちょこんとおちょこに収まり私の暮らしを彩ってくれている。このイベントは毎月開催されているので是非参加されたし。
雲客庵を「住まいと暮らしと片づけサロン」と銘打っているように、物理的な整理収納のセミナーにとどまらず、メンタルからアプローチする終活のセミナーも行っている。中でも、清子さんが今後力を入れたい活動が、40代~60代の方をターゲットにした「おしゃれ終活®」だという。「子供の巣立ちや親の旅立ちなど人生のターニングポイントで、これまでの価値観・人との付き合い方などモノと心に向き合い、これからの人生を自分らしく生きるための終活」とあるのが元来の定義らしい。清子さん自身も一昨年御母堂を見送られた。理論だけに留まらない体験を踏まえた人生の身仕舞い、家族のケアなどさまざまな角度からのセミナーだと聞く。
しかし、趣味の歌もかなり年季が入っており、デイサービスなどへボランティア活動に出かけたり、大津のまち歩きガイドとして大津の魅力を発信したり、いよいよ意気盛んに活動している清子さんを見ると、ご本人の終活は実際まだまだである。

雲客庵:wunkakuan2013@gmail.com
ブログ:https://wunkakuan2014.shiga-saku.net/

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